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融資斡旋の場合、資格を確認する義務はあるか

公害防止設備資金を、保証付の県の制度融資利用により保証申込を行った中小企業者について、信用保証協会から融資斡旋の通知があった。金融機関として、申込人の資格等につき、どの程度の確認が必要か。

融資斡旋に際しては、信用保証協会でひととおりの調査、審査が行われているので、信用保証協会で通常チェックできる資格要件については、改めて金融機関で確認する必要はない。ただし、当該中小企業者が銀行取引停止処分(第1回目の不渡報告を含む)を受けているかどうか、またプロパー融資等の既存債権について、延滞その他の債務不履行があるか否かについては、信用保証協会側では不明な場合がほとんどなので、その確認については金融機関が負うこととされている。

銀行取引停止処分を受けている者に注意
信用保証の申込については、申込者の資格要件について企業規模、業種、許認可事項等の確認が必要であり、申込者が信用保証協会に直接申込む融資斡旋の場合には、金融機関に斡旋する前に信用保証協会が独自に調査、審査を行うことになっている。この過程で資格要件はひととおりチェックされ、資格要件に該当しない者は除外されるが、申込者が金融機関取引において「銀行取引停止処分(第1回目の不渡報告を含む)」を受けているかどうかについては、信用保証協会側ではほとんどの場合不明なので、融資の諾否決定の前に金融機関が特に注意して確認しなければならない。金融機関としては、取引停止処分中の先に対する貸出は当然行わないのが通常であり、協会保証付きの斡旋融資といえども例外ではない。

なお、法人の代表者個人が取引停止処分(第1回目の不渡報告を含む)を受けている場合は、当該法人も原則として保証を受けられないこととなっているので注意が必要である。また、たとえ斡旋融資であっても、信用保証協会が調査を行った時点以降斡旋されるまでの間に、業況の変化等により信用保証協会が察知しえないような事態が生じている場合(例えば既存の貸付債権(特に金融機関プロパー貸出や、協会保証付貸出)について、延滞その他の債務不履行等)は、融資諾否を決定する前に、その旨信用保証協会に通知し協議を行う必要がある。以上、いずれも金融機関の善管注意義務として理解すべきであり、万一金融機関側での確認が粗漏になり、このような先に融資を行って事故となった場合、代位弁済を受けることができなくなることも考えられるので、十分に注意が必要である。